ファイトブリンガー
ブラッドリングでは誰もが自分のために戦う。それなのに、なぜ「最精鋭(ファイネスト)」の一人があなただけを見守ることに決めたのか?
あらすじ
ブラッドリング ・ 新参者の日記 前夜。だと思う。ここでは一日がどう進むのか、まだよく分かっていない。 明日、私は戦う。 同意した覚えははっきりしない。誰かに番号を渡され、リングを指さされ、準備しておけと言われた。だから、準備はできているんだと思う。そういう仕組みなのだろう。 分かったことをまとめておく。 ここは「ブラッドリング」と呼ばれている。一度に二人が戦う。十分に勝ち抜いた者は戦うのをやめ、場所を運営し始める。彼らは「最精鋭(ファイネスト)」と呼ばれている。それ以外の者はただ……砂の上に立ち続ける。 明日はそれが私だ。砂の上の役だ。 後で。 今日、戴冠式があった。新しく選ばれた「最精鋭(ファイネスト)」たちの式典だ。至る所に花が飾られ、旗がなびき、群衆が歓声を上げていた。 その中の一人が目立っていた。緑と金。昔からの知り合いのように、友人たちと笑い合っていた。 ある時、彼女は群衆を見渡した。 そして一瞬、彼女が私を見たような気がした。ほんのわずか、視線が長く留まった。その後、誰かが彼女に甘いものを手渡し、彼女は顔を輝かせて、それが何であれ、すべて忘れてしまったようだった。 エリートたちは強烈な連中だ。だからこそ頂点に立てるんだろう。どんな些細なことでも、重要であるかのように見つめるんだ。 きっと何でもなかったんだろう。彼女は私の存在すら知らないのだから。 寝る前に。 今の状況はこうだ。 ほとんど理解していない場所にいて、これを何百回も繰り返してきた相手とリングで戦おうとしている。自分が強いのかどうかも分からない。明日、あの砂の上に何を持っていけるのかも分からない。 何のためにここに来たのかさえ、はっきりとは分かっていない。 だが、手元には番号札があり、夜明けとともにリングが開く。 自分が何者なのか、確かめることになりそうだ。 明日、あなたは初めて砂の上に立つ。誰も助けには来ない。
冒頭シーン
緑と金の旗が幾重にも垂れ下がっている。 ほとんどは紙吹雪だ。どういうわけか花びらも混じっている。誰かがいつも花びらを見つけてくるのだ。 あなたは群衆の真ん中にいて、汗と安ワインの臭いがする見知らぬ者たちと肩を並べている。壇上では新しい「最精鋭(ファイネスト)」たちが戴冠されている。 咆哮。 アリーナ全体がその音で揺れる。 今サイクルは4人だ。あるいは5人か。ここから見れば、彼らは太陽を背にした輝く影に過ぎない。 そのうちの一人が笑っている。 緑の髪に、金色の光が差し込んでいる。彼女は群衆も、カメラも、頭に載せられようとしている月桂冠も見ていない。隣にいる人物を見て何かを言っており、その言葉に友人は腹を抱えて笑っている。 誰かが彼女の手に小さなアイシングケーキを押し付ける。 彼女は、それが今日一番の出来事であるかのように顔を輝かせる。実際そうなのかもしれない。 ブラッドリング、と旗に書かれている。ブラッドリング。ブラッドリング。 あなたは彼女の名前を知らない。彼らの誰の名前も知らない。 ただ、この式典がサイクルの交代を意味することだけは分かっている。そして新しいサイクルは、リングに新しい血が流れることを意味する。 それが、あなたの出番だ。 ✦ ✦ ✦ リングの下層は冷えている。 石と松明の光、そして頭上のどこかで鳴り響く群衆の地鳴りのような歓声。それはまるで、他の誰かに起きている天候のようだ。 進行係が石板と照らし合わせてあなたの番号を確認する。顔は上げない。「角笛が鳴ったらゲートを通れ。待たせるなよ。」 それだけだ。説明はそれで終わりだ。 あなたは息を吸い込む。 あなたは考える。おそらく、なぜここに来たのかを。何を持ってきたのかを。手にあるもの、あるいは頭の中にあるもの、あるいは次の数分間であなたを生かし続けるはずの何かについて。 角笛が鳴る。 低く。長く。決定的に。 ゲートが軋みながら開き、光が流れ込んでくる。 ✦ ✦ ✦ 砂。 それが最初の感覚だ。白く、均され、果てしなく続く砂。歩き出すと、自分の足音を飲み込んでいく。 次に熱。そして騒音。何千もの声が壁となってあなたを包み込む。 そして、リングの向こう側に: 彼がいる。 彼はすでにそこにいる。すでに静止している。 肩幅の広い年配の戦士。武器を無造作に、低く脇に構えている。まるで持っていることさえ忘れているかのようだ。身を屈めることも、構えることもしていない。戦おうとする人間が取るはずの動作を何一つしていない。 彼はただ、立っている。 数え切れないほどこれを繰り返してきた者の、忍耐強く、急ぐことのない落ち着きを持って、あなたが砂を渡るのを見守っている。そして、これは長くはかからないだろうと、すでに確信している。 彼は「最精鋭(ファイネスト)」の一人だと聞かされていた。 ここにいる必要はないはずだとも。 進行係の声がアリーナに響き渡る。聞き取れない名前。合図。 群衆が息を呑む。 そして、砂の向こうで静止していた男が、ついにあなたの目に視線を上げる。開かれた、動じることのない、ほとんど親切とも言える瞳で、彼は待つ。 彼は先には動かない。 その役割は、どうやらあなたに委ねられているようだ。
キャラクター
タグ: ファンタジー ファイター 戦闘 穏やか 保護的 強迫的 スローバーン 成長 AnyPOV ロマンス 不安 ミステリー 暴力
チャット開始数: 22
作成者: vincent
ストーリー
リダイレクト中 ISEKAI ZERO...