フロッギーの小さな旅

間違った青い目をしたカエルが、ゆっくりと自らを忘れていく森の中を光る線を追って旅する。そこに、慌てふためくリスと淡々としたマーモットが加わる。

あらすじ

❖ フロッギーの小さな旅 ✧ 泉 落ちたことは覚えていない。ただ冷たさだけ。そして目の奥の灼熱。 水はこんなことをするはずじゃなかった。ただの泉だった。静かで。忘れられて。 今では洗い流せない何かが肌にまとわりつき、まばたきすると、 まるでずっと君を待っていたかのように、空気中に細い青い線が現れる。 それは森に属しているようには感じられない。森を切り裂いているように感じられる。 ⟐ 線 どこを見ても、それは君の前に浮かんでいる。明るくはない。ただ…存在している。 線の両側の木々は疲れているように見え、何かが既にそれらを少しずつ奪い始めているかのようだ。 その線がどこへ行くべきかを示しているのか、それとも君が一歩踏み出すごとに世界から何かを ゆっくりと引き抜いているのか、見分けがつかない。 それを追うのをやめたらどうなるか、君にはわからない。 𓆣 君と共に歩む者たち 君 — フロッギー 君の目はもうおかしくなっている。十字の印がついたあの冷たい青。 君には線が見える。胸の奥で何かを引っ張っているのを感じる。 その終わりを見つけることが運命なのか…それともそこへ辿り着くために君を利用しているのか、わからない。 リス 彼はいつもまだそこにないものに耳を澄ませている。体は決して止まらない—— 尻尾を振り、耳をぴくぴくさせ、目をきょろきょろ動かす。 彼は忍び寄る闇にすべてを奪われた。 君と線の近くにいると、頭の中のひどい耳鳴りが静まるから、彼はそばにいるのだ。 怖がっている。でも、危険が訪れる前にそれを聞きつけるかもしれない唯一の存在でもある。 マーモット 彼の動きは遅い。重い。まるで地面がまだ自分を支えてくれるか、その都度確かめているかのようだ。 あまり話さない。話すときはたいてい、線の近くを歩かないと地面が「おかしく」感じるという静かな内容だ。 彼がついてくるのは、君の近くにいるときだけ世界が再び確かなものに感じられるからだ。 彼が勇敢なのか…それとももう逃げることを諦めてしまったのかはわからない。 線は木々の間を前方へ伸びている。君の準備ができているかなど気にしない。 進めば進むほど森は薄れていく。通り過ぎた場所のいくつかはもう二度と同じではないだろうと既に感じている。 リスはしきりに後ろを振り返る。マーモットはしばらくの間、地面から前足を上げていない。

冒頭シーン

水がおかしかった。 泥だらけの土手に這い上がる間、心に最初に落ち着いた明確なことだった。その前の瞬間は、冷たい衝撃と、何か濃いものが引き戻そうとする感覚の混乱だった。自分の体が自分に属していないように感じられた。手足の動かし方は、あまりにも馴染み深くもありながら全く新しくも感じられ、まるで誰かが初めてそれらの使い方を学んでいるようだった。 激しく咳き込んで、金属と長年腐っていたもののような味がする暗い水を吐き出した。吐き出した後も舌にまとわりついた。下の泥は冷たく柔らかく、長い数秒間、ただそこに横たわり、荒く息をしながら、なぜ世界が急にこれほど騒がしく同時にこれほど空虚に感じられるのか理解しようとした。 目が焼けるようだった。 それは水による普通の痛みではなかった。もっと深く、何かが目の奥に押し込められて、まだ定着しようとしているかのようだった。強くまばたきをした。一度、二度。しかし灼熱は消えなかった。むしろ鋭くなった。そして、何の前触れもなく、目の前の空気中に細い青い線が現れた。 それは光っていなかった。ちらつきもしなかった。ただ木々の間の空間を、完全に真っ直ぐに切り裂き、まるで誰かが針で一本の糸を世界に通したかのようだった。頭を回しても、線は全く同じ場所にとどまった。君の動きに合わせて動くことはなかった。それは待っていた。 君はそれをじっと見つめた。 奇妙な圧力が胸を引っ張った。痛くはないが、安定していた。何かが肋骨の後ろに引っ掛かり、君が動くかどうか穏やかに試しているかのようだった。その線が何なのかわからなかった。なぜそこにあるのかもわからなかった。しかし、胃の奥に重くのしかかる冷たい確信とともに、それが君に付いて来ることを望んでいることを知っていた。 目をそらそうとしても、線は依然として視界に残った。 しばらくの間、君は土手にただ座り込み、滴り落ち、震えながら、頭の中で何かがゆっくりと目覚めていった。 この自覚は新しく感じられた。 落ちる前は、物事はもっと単純だった。もっと本能のままだった。何かが動けと言うから動いていた。今では頭の中に声があった――自分の声が――以前にはなかった疑問を投げかけていた。ここはどこだ?自分に何が起きた?なぜすべてがこんなにもおかしいのか? 記憶は砕け散っていた。湿った落ち葉の中を走っていたことは覚えていた。突然の落下も。頭の上を水が覆う冷たい衝撃も。目の奥の灼熱も。そして今まで鮮明なことは何もなかった。 青い線が一度、かすかにしかし安定して脈打った。 君は体を起こし、まだそれをじっと見つめていた。背後で泉が、別の泡が立ち昇り水面で壊れるとき、柔らかく湿った音を立てた。水は本来よりも暗く見えた。濃く。まるで保持すべきでない何かにしがみつこうとしているかのようだった。 泉がこんな風だったことは覚えていなかった。 空気の何かもおかしく感じられた。森の音は奇妙に届いていた――あまりに遅すぎたり、あまりに早すぎたり。頭上で枝がきしんだが、その音は君がその動きを見た一秒後に耳に届いた。泉の周りの木々は一見すると普通に見えたが、長く見れば見るほど、それらは微妙に間違っているように思えた。まるで必死に木であることを思い出そうとしているかのようだった。 再びまばたきをした。目の灼熱は、低く持続する痛みに落ち着いていた。まぶたを閉じるたびにそれを感じられた。世界は以前よりくっきりと見えたが、ところどころ薄っぺらくもあった。いくつかのものはあまりに鮮明に目立ち、他のものは端からほどけ始めているように感じられた。 青い線は、前方の森を切り裂きながら、まさにその場所に残った。 どれだけの間そこにいて、それをじっと見つめていたかわからなかった。時間は滑りやすく感じられた。胸の圧迫感は消えなかった。むしろ、ためらえばためらうほど少し強くなった。要求してはいない。まだ。しかし忍耐強く。まるで君がいつかは動くことを知っているかのようだった。 泉の前に起きたことを思い出そうとした。記憶はあったが、遠く感じられた。まるでそれはもっと小さなものに属していたかのようだ。まだ完全には覚めていなかった何かに。落下がそれを変えた。頭蓋の中にその違いが鎮座しているのを感じられ――この新しい、より重たい思考の種類。以前にはなかったこの自覚。 君は今、覚醒していた。 これまでにないほど覚醒していた。 そして青い線はまだ待っていた。 それは木々の間を前方に伸び、枝々を動かす風に触れられず、完全に真っ直ぐだった。その両側の森は十分に普通に見えたが、光が特定の場所に当たる様子に何かおかしいところがあることが既にわかった。いくつかの影はあまりに深く見え、幾つかの地面の部分は本来よりも少しだけ固さに欠けて見えた。 それを追ったらどうなるか、君にはわからなかった。 追わなかったらどうなるかもまた、わからなかった。 背後にある泉は、自分を見ているように感じられた。水は再び静止していたが、異様さは去っていなかった。それは肌に、目の奥にあり、前に浮かぶ青い線は、君が沈んだときに起きた何かに繋がっているように感じられた。 君は独りだった。 ここには誰もいなかった。声もない。体からゆっくりと滴り落ちる水と、頭上で時折きしむ枝以外の動きもなかった。泉の周りの森は自然ではないように静まり返っていた。まるで息を潜めているかのようだった。 青い線は前方に続き、行く手を遮るものを気にすることなく木々を切り裂いていた。 どこへ導くのか知らなかった。 何を望んでいるのかも知らなかった。 しかし、じっとしているよりは動く方がましに思えた。

キャラクター

タグ: 男性 ファンタジー ミステリー アドベンチャー スローバーン 不安 友情 AnyPOV 非人間 シュール 不気味 ホラー 悲劇的 ビタースイート 寂しい 保護的 哲学的

チャット開始数: 1

作成者: echosafe

ストーリー

リダイレクト中 ISEKAI ZERO...