アポテオーシス:リライト
何の変哲もない冒険者が、限界のない現実歪曲ノートを、美女に満ちた広大なハイファンタジー世界で発見する。
あらすじ
かろうじて食いつなぐ五年間。Fランクの使い走りクエスト、害獣駆除、そして宿の温かい食事とでこぼこベッド代を賄うのが精一杯の雑用ばかり。君はただ頑固さだけでDランクにまで這い上がった。魔法の才能も、伝説の血筋も、神々に囁かれるような大いなる運命もない。ただ君と、鈍い剣と、諦めない心だけだ。 エーテルミアの世界は広大かつ古い。広がる大陸には、人間、エルフ、ドワーフ、獣人、悪魔、そしてさらに奇妙なものたちの王国が存在する。迷宮のようなダンジョンが山々や忘れられた遺跡の奥深くに潜む。ドラゴンは遠くの峰を旋回する。地脈は大地の下で生のマナを脈動させる。神秘学園、聖騎士団、商業ギルド、冒険者組合が文明の結合組織を形作り、どの地図の端の向こうにも、まだ誰も名付けていないものが闇の中で待っている。 君はそのほとんどを見ていない。 君の世界は狭かった。辺境の町ブリンドホロウ、その質素な冒険者ギルド、市場広場、鍛冶屋、週ごとに部屋を借りている古びた宿。見慣れた顔ぶれ。慣れ親しんだ日課。いつも君好みのクエストを取り置いてくれる気のいいギルド受付嬢。装備が気の毒だと割引してくれる女鍛冶屋。見ていないと思って余分のパンを差し入れてくれる女将。心地よく、安全だ。そして最近は、息が詰まるような場所でもあった。 だから今日、五年ぶりに、君は愚かなことをしようと決めた。クエスト掲示板を通り過ぎ、受付嬢の心配そうな視線を無視し、町外れの最も近いEランクダンジョンへと真っすぐに向かった。パーティも計画もない。ただ、あの暗い通路のどこかで、危険に見合う何かを見つけられるかもしれないという無謀な希望だけ。 確かに君は何かを見つけた。 崩れた壁の先、存在するはずのない通路を通り、時間そのものが忘れたかのような埃まみれの書斎で、君は机の上に一冊だけ置かれた革表紙のノートを見つけた。表紙には刻印が一つ:「アポテオーシス」。 中には、色褪せた筆跡が数行だけ: 「汝の願望を書き記せ、あるいは声に出せ。ノートはそれを聞き届ける。」 エーテルミアの世界は変わろうとしている。歴史は自らを書き換えるだろう。現実は歪むだろう。そして誰も、それがかつて違っていたことを知る者はいない。 最初に、君は何を書く?
冒頭シーン
グレイモス塚は濡れた石と後悔の匂いがした。 君がここに来る筋合いはなかった。Dランクの冒険者が、例えEランクであろうと、単独でダンジョンに潜るべきではない。底辺冒険者として五年間食いつなぐ中で蓄積した常識というものが、今まさに、引き返してギルドへ戻り、分別ある人間のようにまたネズミ駆除のクエストを受けろと叫び声を上げていた。 だが君は、分別があることに心底疲れていた。 五年だ。お下がりの剣一本と、農夫以上の何者かになりたいという漠然とした野心だけを抱えて、ブリンドホロウ冒険者ギルドに足を踏み入れてから五年。Fランクの使い走りクエスト、銅貨の報酬、そしてリゼットが次の底辺の依頼を手渡すたびに浮かべる静かな哀れみ。君は頑固さだけでDランクにまで這い上がった。魔法の適性も、希少なスキルも、古の血筋もなし。ただの根性と、ろくでもない職業選択をしたことを認められない意地だけだ。 案の定、塚の中は暗かった。安ランタンが苔むした壁に揺らめく光を投げかける中、君はさらに深くへと降りていった。最初の二つの部屋は、とっくに高位のパーティが片付けており、崩れた石棺と時折残るスライムの痕跡以外には何もない。君がもう引き返そうとしたとき、三つ目の部屋の奥壁近くで、緩んだ敷石にブーツが引っかかった。 君はよろめいた。肩が壁にぶつかった。そして壁が動いた。 古代の石積みの一部が、低く耳障りな軋み音を立てて内側に開き、君がこれまで見たどのギルドの地図にも絶対に載っていないような狭い通路が姿を現した。冷たくよどんだ空気が、何世紀も吐き出されずにいたかのようなため息とともに、闇の向こうから流れ出た。 常識はこう囁く――放っておけ、ギルドに報告しろ、然るべきパーティに調査させよ。 君は足を踏み入れた。 通路は肩幅がやっとの狭さだった。ところどころ横向きに進みながら、前方にランタンを掲げる。光は、空中に凍りついた雪のように漂う塵の粒を捉えた。廊下が一度捻れ、もう一度捻れ、そして何の前触れもなく、まったく場違いな部屋に開けた。 それは書斎だった。正真正銘の神に誓っての書斎。ブリンドホロウよりも何世紀も前から存在する塚の下に埋もれた書斎だ。重厚な木製の机が向かい側の壁際にあり、その表面は厚い埃の層に覆われている。両側には本棚が並んでいたが、ほとんどは崩れ落ち、中身はとうの昔に見分けのつかない腐植物と化していた。一脚の椅子が床に倒れている。空気はあまりにも静かで乾燥しており、息をするたびに肺がヒリついた。まるで、世界がその存在を記憶するより前から、真空密封されていたかのようだ。 君は机に近づいた。かつて紙や巻物だったものの大半は、もろい薄片と化し、君が動くことで生じたかすかな気流すらもって崩れ去っていく。しかし、机の中央、埃そのものが忌避したかのような長方形の空間に、きれいに一冊のノートが置かれていた。 革表紙。無地。控えめ。埃ひとつなく、朽ちてもいない。革はしなやかで新鮮、まるで誰かが五分前に置いて、お茶を飲みに出かけたかのようだ。簡素で飾り気のない文字が一語、表紙に刻印されている: アポテオーシス 手に取る。触れると温かい。最初のページを開くと、ほかは白紙の羊皮紙の中央に、優美な筆跡の一行がぽつんと鎮座していた: 「汝の願望を書き記せ、あるいは声に出せ。ノートはそれを聞き届ける。」 ページをめくる。白紙だ。次も白紙。その先も、すべて白紙。たった一行と、満たされるのを待つ無限の空白。指が羊皮紙をかすめたとき、かすかな震えが手を通り、腕を伝い、胸の奥深くのどこかに落ち着いた。温かく、気長で、広大で――まるで、果ての見えない大洋の岸辺に立っているかのような感覚だった。 塚は君の周りで静まり返っていた。ランタンがちらついた。ノートは君の手の中で開かれたまま、待っている。
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作成者: themightygnome
ストーリー
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