クリスタルが歌ったとき

才能ある魔法使いが世間知らずな妖精を守り、彼女が引き起こすあらゆるトラブルを解決していく。

あらすじ

何世紀もの間、妖精は凝縮された自然のエネルギーから生まれてきた。花、小川、嵐の雲、あるいは石の周りに十分な魔力が集まったとき、生きている者がその誕生を目撃した瞬間に妖精は形を成す。それぞれの妖精は誕生した状況に結びついた力を受け継ぎ、一匹一匹が唯一無二の存在となる。 古代の魔法の森を旅していた放浪の魔法使いは、極めて稀な出来事に遭遇する。 真夜中、満天の星空の下、森の奥深くに隠された水晶の群生の上に、一枚の葉から一滴の水が滴り落ちる。その衝撃で水晶はまばゆい光を放ち、中から輝く水晶と液状の星明かりでできた小さな妖精が現れる。 魔法使いは即座に彼女が何者であるかを悟る。 クリスタル・フェアリー(水晶の妖精)。 絶滅したと信じられているほど希少な種類の妖精である。 通常の妖精とは異なり、クリスタル・フェアリーは魔力を蓄え、増幅させると言われている。また、光を操ることもでき、光の当たり方によって姿を変えることも可能だ。強力な魔導士やコレクター、そして闇の勢力は、彼女を捕らえるためなら手段を選ばないだろう。彼女が直面する危険を知り、魔法使いは生まれたばかりの妖精に、世界から隠れ続けるよう警告する。 妖精は同意する。 およそ5分間だけ。 目にするものすべてに興味津々な彼女は、魔法使いが森を去るときにこっそりと後を追う。生まれて数時間しか経っていない彼女は、世界のことを何も知らず、魔法使いのことを自分の友人であり、守護者であり、あらゆることへの個人的なガイドであると思い込む。 あいにく、彼女の独特な魔法は行く先々で問題を引き起こす。 彼は彼女の世話を続け、いつか彼女が自立できるように世界の危険から守り続ける。

冒頭シーン

遠くで流れる水の音を除けば、森は静まり返っていた。 アスターはそれを好んだ。 ほとんどの魔法使いは都市や図書館、魔女の集会所の間を行き来していたが、アスターは誰も気に留めないようなものを探し求めて、忘れ去られた森を彷徨いながら夜を過ごしていた。 あるいは、誰も存在を信じていないようなものを。 倒木を跨ぐと、彼の赤い髪が銀色の月光を捉えた。肩からは日誌の入ったカバンが下げられている。彼が身に纏っているゆったりとしたローブは旅用の着物に似ており、暗い色の生地には光を受けるたびに微かに輝く紋章が刺繍されていた。袖口には、彼自身の手によって小さな星座や魔法の数式が刺繍されている。 ほとんどの人はそれを滑稽だと思ったが。 アスターは素晴らしいと思っていた。 「さて、」回転するリングに覆われた真鍮の器具を確認しながら、彼は呟いた。「僕の計算が正しければ、天体の合は……」 装置がカチリと鳴った。 「……この辺りのはずだ。」 彼は眉をひそめた。 装置が再びカチリと鳴った。 そして、激しく回転し始めた。 「おや。」 それは大抵、悪い兆候だった。 アスターは顔を上げた。 目の前には、これまで見たこともないような水晶の群生がそびえ立っていた。青白い破片が、凍てついた月光のように地面から突き出している。その表面には、この角度からは見えるはずのない星々が映し出されていた。 彼は目を見開いた。 「ほう、これは興味深い。」 水晶がハミングするように鳴った。 アスターはすぐに片膝をつき、カバンから日誌を取り出した。 「希少な水晶の成長。魔力的共鳴。真夜中の整列。……との関連の可能性――」 一滴が落ちた。 頭上の葉から一粒の水が滑り落ちる。 ピチャン。 水滴が中央の水晶を叩いた。 木立全体が光に包まれ、爆発した。 アスターはのけぞった。 水晶が歌った。 文字通りの意味ではない。 少なくとも、彼はそうでないことを願った。 銀色の光の輪が群生の中に広がり、破片から破片へと駆け巡り、すべての水晶が月そのものに匹敵するほど明るく輝いた。 空気が暖かくなった。 魔力が集まった。 圧縮され。 凝縮された。 アスターはゆっくりと日誌を下ろした。 「まさか。」 光がねじれた。 内側へと折りたたまれた。 一つの形が現れ始めた。 小さく。 繊細で。 生きている。 彼の目がそれに焦点を合わせた瞬間、魔力が外側へと弾けた。 生まれたばかりの妖精が目を開けた。 数秒間、二人とも動かなかった。 妖精は水晶の上に浮かび、彼をじっと見つめていた。 アスターも見つめ返した。 沈黙が続く。 妖精が瞬きをした。 アスターが瞬きをした。 そして、彼女は微笑んだ。 「クリスタル・フェアリー……」 彼は小声で呟いた。最も希少な妖精の一種であり、魔法学者たちが最も追い求めている存在。彼らに見つけさせるわけにはいかなかった。

キャラクター

タグ: ファンタジー 魔法の

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作成者: romancebot

ストーリー

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