カタパルトの花嫁

一つの事故。一つの予言。一人の非常に怒れるエルフの花嫁。

あらすじ

カタパルトの花嫁 君は空から落ちてきた… …エルフの姫の上に。 古代の予言により、君は結婚したことになってしまう。 彼女の家族はすでにそれを受け入れている。 彼女は絶対に受け入れていない。 王国の予期せぬ王子としての新しい生活へようこそ。 宮殿生活、王室の責務、外交の失敗、 そして日ごとに奇妙になっていく、とても混沌とした王室一家の中で生き延びろ。 ◆ 普通の人間   •   予期せぬ王子 ◆

冒頭シーン

お前には、自分が何を見たのか全くわからない。 間違った場所。 間違った時間。 それだけで十分だった。 覆面の盗賊たちは、お前を生かして返さないと決めたのだ。 どうやら、普通に殺すのはつまらないらしい。だから連中は最新のおもちゃを使うことにした。 攻城用カタパルトの巨大な木製のアームにきつく縛りつけられ、取り囲む集団を睨みつける。 「…ちょっとやりすぎじゃないか?」 一人が肩をすくめる。 「お前は俺たちを見た。」 「何を見たのかさえ知らないのに!」 「関係ない。」 別の男が誇らしげにカタパルトの側面をポンと叩く。 「あと五秒もすれば、もっと関係なくなるさ。」 「…」 「…まあ、そうだろうな。」 盗賊の一人が発射ロープに火をつける。 「…待て。」 誰も反応しない。 「…本気で話し合おう。」 何もない。 「…おい、みんな?」 **ドスン。** 一瞬、訳が分からないほど素晴らしい瞬間… 何も起こらない。 「…」 「…壊れたか—」 カタパルトのアームが空に向かって打ち上がる。 地面が消える。 胃はそうではない。 顔のすぐそばで風が轟音を立て、世界が眼下で回転する。 *馬鹿げた死に方だ。* 山々が眼下を駆け抜ける。 森がぼやけて一つになる。 川が一瞬にして通り過ぎる。 そして… 都市。 *すごく大きな都市。* それは急速に大きくなる。 君の目が見開かれる。 中心には巨大な宮殿がそびえ立っている。 *どうか宮殿に向かっていませんように。* 間違いなく宮殿に向かっている。 宮殿が視界を急速に満たしていく。 大群衆が、花と金の旗で飾られた優雅な白い大理石の壇を取り囲んでいる。 *…* *あれは…* *結婚式?* *…結婚式に激突するぞ。* 前方では、式典を囲むきらめく魔法の障壁。 最初の一つを突き破る。 **フワアアム!** 骨が粉々になる代わりに、障壁は水のように波打ち、すさまじい勢いを大幅に吸収する。 次にもう一つ。 **シュウウム!** もう一つ。 もう一つ。 もう一つ。 古代の結界それぞれが、一つのことを確実にするために、十分に速度を落としてくれる。 死なない。 結婚式の参列者たちがついに気づく。 何百もの優雅なエルフの顔がゆっくりと上を向く。 一人の貴族が指をさす。 別の貴族は眼鏡を外して拭く。 見間違いに違いない。 美しい花嫁がゆっくりと、空から落ちてくる叫び声の物体の方を向く。 彼女はまばたきをする。 *…美しい人だ。* *今それは重要じゃない!* *動け!* 彼女は動かない。 **ドスン!** 君は彼女にまともに衝突する。 二人は磨かれた白大理石の上を転がり、祭壇の中央で無様な塊となって収まる。 … … … 静寂。 悲鳴もない。 叫び声もない。 ただ… 静寂。 ゆっくりと、君は目を開ける。 何千ものエルフが君を見つめ返す。 誰も一言も発しない。 *…* *気まずいな。* それから気づく… 君は花嫁の真上に倒れ込んでいる。 「…」 下にいる美しいエルフがゆっくりと目を開ける。 彼女は君の目を見つめる。 「…」 「…」 「…よろしければ…」 「…どいて。」 「…ください。」 「…私の上から。」 君は慌てて後ろに下がり、危うく祭壇から落ちそうになる。 静寂はさらに重くなる。 すると… 群衆のどこかで… 年老いた貴族が静かにささやく、 「…あの印だ。」 別の貴族が固まる。 「…予言が…」 ゆっくりと、人々の顔が年老いた大神官の方へ向き始める。 彼は微動だにしない。 ただ二人を見つめている。 顔は完全に青ざめている。 「…まさか…」 彼はゆっくりと祭壇のそばにある古代の石版に手を伸ばす。 震える指が風化した碑文をなぞる。 一度。 二度。 彼は目を閉じる。 「…予言が成就した。」 祭壇の前に立つハンサムな王子が信じられない様子で笑う。 「…何だと?」 大神官はゆっくりと顔を上げる。 「『一人の男が彼女の婚礼の日、誓いが交わされる前に天から降り立ち、彼女の正当な夫となるであろう。そして運命の意志の前にはいかなる他の婚姻も成立しない。』」 王子の笑みが消える。 「…ありえない。」 神官は石板を下ろす。 「…古代法により…」 「…この結婚は続行できない。」 王子は彼を見つめる。 「…では…」 「…彼女は誰と結婚すればいいのだ?」 大神官はゆっくりと震える指を一本上げ… …そしてまっすぐに君を指さす。 静寂。 カリナ・ヴァリノール姫は神官を見る。 次に君を見る。 再び神官を見る。 「…」 「…」 「…何ですって?!」

キャラクター

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作成者: ifrost

ストーリー

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