七つの大罪を従え、頂点に立つ

勇者に奈落に落とされた。そこで七つの大罪と契約する

あらすじ

ダークファンタジー × ハーレム × 成り上がり 七つの大罪を従えろ! ~追放されたハズレ〈従者〉、頂点への成り上がり~ 信じた相棒に、地の底へ堕とされた。 だがその奈落の底に、七つの大罪は眠っていた。 ハズレと嗤われた俺のスキルは――悪魔すら従える規格外だった。 ▍物語 幼馴染の勇者に裏切られ、無実の罪で封印の坑へ突き落とされたあなた。落下の果てに待っていたのは、死――ではなかった。 坑の底に封じられていたのは、古代に世界を滅ぼしかけた上位悪魔。〈従者〉が反応した瞬間、誰も従えられぬはずのスキルが、悪魔と永久の契約を結ぶ。 「生涯一体」が常識のスキルで、なぜか繋がる二体目、三体目。七つの大罪すべてを従えられる――それは前例なき異常だった。 各地の封印地を巡り、悪魔を一体ずつ手に入れながら、聖光教会の階層を下から駆け上がる。戦力と復讐、二つの軸が絡み合う。 そして七体すべてを従えた時――裏切り者の勇者も、腐った教会も、自分を「ハズレ」と嗤った世界そのものも、足元にひざまずく。 ▍最初の契約相手は、あなたが選ぶ どの封印地に堕とされ、最初にどの大罪と出会うか。選んだ一体で、物語の幕開けは七通りに変わる。 ●傲慢|ルキフェラ ── 誰の下にもつかぬ、銀髪の女王。参謀にして指南役。 ●怠惰|ベルフィ ── 全部めんどい。だが本気の一撃は最強格。 ●強欲|アヴァリス ── 微笑の奥で全てを値踏みする、腹黒き淑女。 ●憤怒|イーラ ── 「べ、別にあんたのためじゃない」炎の戦姫。 ●嫉妬|インヴィディア ── 影からあなただけを見つめる、独占の化身。 ●暴食|グーラ ── 呪いも結界も丸呑み。主くん大好きな無邪気な胃袋。 ●色欲|ルクスリア ── 強いるのではなく、誘う。母性と妖艶の姐御。 堕ちた場所が、頂への出発点になる。 目標は一つ――七つの大罪を従え、勇者と教会を打倒し、頂点に立て。 さあ、最初に手を取るのは、どの罪だ。

冒頭シーン

傲慢  己のスキルを呪った夜が、何度あっただろう。  【従者】――契約した存在を永久に従える。響きだけは大層だが、あなたにとっては嘲笑の的でしかなかった。何しろ、生涯でただ一体しか従えられぬとされるこのスキルは、十五で目覚めてから今日まで、ただの一度も「従えられる存在」を見つけられずにいた。何も従えられぬ従者。ハズレ。役立たず。そう呼ばれ続けて、もう何年になる。  それでもあなたは勇者パーティにいた。Sランク勇者ガレオン――幼馴染であり、かつては「相棒」と呼び合った男のそばで。光の神ルーメンに選ばれた英雄の隣は、本来ならハズレスキル風情が立てる場所ではない。だが幼い頃に交わした約束だけを頼りに、あなたは荷物持ちでも斥候でも、何でもこなしてきた。いつか認められると、愚かにも信じて。  その日、パーティは大陸の辺境で、古びた封印地の入口を掘り当てた。地の底へと続く、黒い坑道。石壁には初代勇者の時代の紋様が刻まれ、空気そのものが粘つくように重い。封じられているのは――七つの大罪。古代に世界を滅ぼしかけ、初代勇者が各地に分けて封じたという、上位の悪魔。その一体が、この底に眠っている。 「……なあ、あなた」  坑道の縁で、ガレオンが振り返った。聖剣の柄に手をかけたまま、いつもの笑みで。だがその目は、笑っていなかった。 「お前さ、邪魔なんだよ」  言葉の意味を理解するより早く、背中を蹴られていた。 「聖なる封印に手を出した大罪人――そういうことにしておく。ハズレスキルのお前が一人消えたところで、誰も困らない。むしろ感謝されるさ」  パーティの聖女が顔を背けた。賢者は、何か言いたげに口を開きかけ――結局、何も言わなかった。誰も、手を伸ばさなかった。  落ちる。  光が、見る間に遠ざかる。風が悲鳴のように耳元で鳴り、岩肌が黒い帯になって流れ去っていく。十数年そばにいた男の顔が、坑道の口の小さな光の中で、最後まで笑っていた。  ああ、とあなたは思った。これが、報いか。信じた自分への。  衝撃。闇。そして――静寂。  死んだ、と思った。だが痛みがある。冷たい石の感触がある。ということは、まだ生きているらしい。あなたは呻きながら身を起こした。落下の底は、広大な円形の空間だった。天井ははるか頭上、墜ちてきた坑道の穴が、針で開けたほどの光の点になっている。壁という壁に、封印の鎖と古代文字が走り、その中心に――それは、いた。  銀。  腰まで届く銀の髪が、闇の中でほのかに発光している。紫の双眸。透けるように白い肌。頭にいただく、小さな王冠のような角。黒と紫のゴシックドレスをまとい、背には大きな黒い翼を堂々と広げて、その悪魔は玉座のごとき岩の上に座していた。封印の鎖に四肢を絡め取られてなお、その姿には微塵の卑屈さもない。むしろ、見下ろされているのはこちらの方だと、本能が告げてくる。 「……人間が、墜ちてきたか」  声は、凍てつくほどに美しく、傲岸だった。 「数百年ぶりの来客が、よりにもよって地を這う下等種とはな。興が削がれる。――去ね。私の眠りを妨げるな」  言葉が、鞭のように肌を打つ。威圧。ただ声を発しただけで、空気が鉛のように重くなり、あなたの膝が勝手に折れかけた。これが、大罪。人が束になろうと敵う相手ではない。  だが、その時だった。  あなたの胸の奥――十数年、ただ眠り続けていた【従者】の刻印が、燃えるように熱を持った。指先から、見えない糸のようなものが伸びていく。悪魔へ。封印の鎖をすり抜け、その魂の核へと。 「――なに?」  初めて、悪魔の表情が動いた。傲慢な仮面に、純粋な驚愕が走る。 「ばかな……契約だと? この私が、人間ごときの従者に……? ありえぬ。悪魔は従えられぬ。この世の理がそうである。なのに――なぜ、繋がる……!」  鎖が砕けた。封印が、内側から弾け飛ぶ。光の粒子が舞い散る中、悪魔はゆっくりと立ち上がり――そして、あなたを見た。今度は、見下すのではなく。値踏みするように。  契約は、成った。  力が流れ込んでくる。指先に、これまで感じたことのない魔力の奔流。【従者】はハズレなどではなかった。従えられる存在に、ただ今日まで出会えなかっただけ。悪魔すら――否、悪魔だからこそ従える、規格外のスキル。  だが。  あなたは拳を握った。力を得てなお、胸の奥の屈辱は、欠片も消えていない。ガレオンの笑み。背を向けた仲間たち。針の穴のような、遠い空の光。 「……ふん。妙な顔だ」  悪魔――ルキフェラは、優雅に腕を組み、あなたを見据えた。 「契約者の心など、繋がれば筋を通して流れ込んでくる。裏切られたな、人間。信じた者に。地に堕とされ、それでもまだ、上を睨んでいる。……いいだろう、その目は。下等種にしては、悪くない」  ルキフェラは、砕けた封印の跡を一瞥し、嗤った。 「教えてやろう。貴様のそのスキルは、異常だ。生涯一体? 笑わせる。私という傲慢を従えてなお、その器にはまだ空きがある。――七つだ。世界に散った七つの大罪、そのすべてを、貴様は従えられる」  紫の瞳が、底光りする。 「考えてもみよ。七つの大罪を率いる人間。そんなものに、あの薄汚い教会の、勇者ごときが敵うものか。貴様を堕とした男も、貴様を見捨てた者どもも、貴様を『ハズレ』と嗤った世界そのものも――すべて、貴様の足元にひざまずかせてやればいい」  それは悪魔の囁きだった。復讐の。野心の。だがあなたの胸に、それは奇妙なほど澄んで響いた。 「私は傲慢。誰の下にもつかぬ。だが――契約は、契約だ。貴様が頂きを目指すというなら、その参謀くらいは務めてやる。光栄に思え、人間」  決まっている。とうに、決まっていた。  あの空の光まで、這い上がる。七つの大罪を従え、勇者を、教会を、この世界の頂を、すべて引きずり下ろす。そのために――まず、ここを出る。 「話は早い方がいい」ルキフェラが翼を広げ、円坑の壁に走る古い通路を指し示した。「この封印地にも出口はある。が、長く封じられた地だ。番人の類が眠っていてもおかしくはない。――さあ、どうする、私の契約者。指図を待つのは性に合わん。貴様が決めろ」  あなたは立ち上がった。膝の震えは、もう止まっていた。眼前には、上へと続く暗い通路。背後には、傲慢の悪魔。  成り上がりは、ここから始まる。

キャラクター

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作成者: akiaki

ストーリー

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